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2023/12/13

ウルトラキャパシタを装備した電動バイク「NAWA Racer」―1回の充電で300キロ走れる

https://ennori.jp/6785/nawa-racer


「NAWA Racer」は1960年代のカフェレーサーデザインを持つ電動バイク。蓄電システムにウルトラキャパシタ+リチウムイオンバッテリーの組み合わせを採用し、回生エネルギーを高効率で利用可能としています。
「NAWA Racer」は次世代の超高速蓄電システムを開発するフランスNAWA Technologiesが開発した電動バイク。2020年1月7日から米国ラスベガスで開催されるCESで公開されます。

1回の充電で300キロ走れる電動バイク「NAWA Racer」―その秘密はウルトラキャパシタ
NAWA Technologiesによる電動バイク「NAWA Racer」

外観は1960年代のカフェレーサーにインスパイアされたもの。カフェレーサーは軽量で、カフェから隣のカフェまでの短い距離を移動するバイクでした。そしてこれはそのまま、「NAWA Racer」のコンセプトとされています。


1回の充電で300キロ走れる電動バイク「NAWA Racer」―その秘密はウルトラキャパシタ
外観は1960年代のカフェレーサーデ風デザイン

「NAWA Racer」の最大の特徴は、2つの蓄電装置からなるシステムを搭載している点にあります。システムは上半分と下半分に分かれていて、下半分には従来型のリチウムイオンバッテリーが装備されています。

1回の充電で300キロ走れる電動バイク「NAWA Racer」―その秘密はウルトラキャパシタ
下部分に従来型リチウムイオンバッテリー収納されています

その容量はわずか9kWh。この容量にもかかわらず、街中であれば1回の充電で300kmの走行が可能となっています。その秘密が、上半分に組み込まれたNAWA Technologiesによるウルトラキャパシタにあります。

1回の充電で300キロ走れる電動バイク「NAWA Racer」―その秘密はウルトラキャパシタ
上半部にはウルトラキャパシタを搭載

「NAWA Racer」は回生ブレーキを備えていて、減速時に発電しています。通常の電動バイクではこの電力でリチウムイオンバッテリーを充電するのですが、リチウムイオンバッテリーは充電に時間がかかるため回生エネルギーを効率良く蓄電できません。

その点、ウルトラキャパシタは回生エネルギーを高効率で蓄電できます。NAWA Technologiesによれば、回生ブレーキによるエネルギーの80~90%を蓄電できるのだとか。これが「NAWA Racer」が1回の充電で300km走れる秘密となっています。

1回の充電で300キロ走れる電動バイク「NAWA Racer」―その秘密はウルトラキャパシタ
加速で放出したエネルギーの80~90%を、減速で拾う

「それならリチウムイオンバッテリーは搭載せず、ウルトラキャパシタだけにすれば?」と思ってしまいますが、でもウルトラキャパシタにはためたエネルギーを比較的短時間に放出してしまうという欠点があります。ウルトラキャパシタとリチウムイオンバッテリーを組み合わせることで、双方の欠点を補い合い、効率の高い蓄電システムを構築できるというわけです。

1回の充電で300キロ走れる電動バイク「NAWA Racer」―その秘密はウルトラキャパシタ
理想のマリアージュ

パワーユニットについても少し触れておくと、リアには99hpを発揮するモーターが装備されており、0-100km/h加速では3秒以内を実現しています。ウルトラキャパシタは軽量なため「NAWA Racer」の重量はわずか150kgに抑えられており、この軽さが鋭い加速を実現しています。

1回の充電で300キロ走れる電動バイク「NAWA Racer」―その秘密はウルトラキャパシタ
軽量なウルトラキャパシタが加速にも貢献

この蓄電システムは、信号などでのストップアンドゴーが多い都市部で特に有効。NAWA Technologiesは今後、バイクメーカーや自動車メーカーに同社の蓄電システムを販売していくということなので、都市部に強い電動バイクや電気自動車の登場が期待できます。
 
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電気を蓄える構造部材も――高い構造強度を備えたスーパーキャパシタを開発


https://engineer.fabcross.jp/archeive/231025_new-energy-storing-material.html

Photos by David Baillot/UC San Diego Jacobs School of Engineering

カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究チームが、カーボンファイバーや導電性高分子などの斬新な組み合わせにより、構造強度とエネルギー貯蔵能力の両方を併せ持つ構造スーパーキャパシタを開発した。導電性高分子と還元型酸化グラフェンの混合物でコーティングされたカーボンファイバー繊維を電極に用い、エポキシ樹脂とポリエチレンオキシドの混合物を固体電解質に活用することで、機械的負荷を支えると同時にスーパーキャパシタとして電力を貯蔵できる。補強のための重量増なしに、電子機器や自動車用に電力を供給できる新たな構造材料として広く応用できると期待している。研究成果が、『Science Advances』誌の2023年9月号に論文公開されている。

スーパーキャパシタは、数10mF以上の非常に大きな静電容量を持つコンデンサであり、電解質の電極周辺に形成される逆極性電気二重層を誘電体の代わりに利用して蓄電量を高めている。バッテリーよりも高い出力密度(W/kg)とコンデンサよりも大きなエネルギー密度(Wh/kg)を持つことから注目を集めている。だが、通常のスーパーキャパシタは電力貯蔵に関しては優れているものの、構造要素として必要な機械的強度が不足しているのが現状だ。そのため機械的負荷を支えつつ、電気エネルギー貯蔵機能も備えた単一デバイスを開発することは長い間の課題であった。

今回研究チームは、このようなデバイスの開発にチャレンジした。電極は、繊維に織り込まれて構造強度を高めるカーボンファイバーから成り、導電性高分子と還元型酸化グラフェンから構成される特別な混合物でコーティングされ、イオン移動とエネルギー貯蔵能力を促進している。固体電解質は、エポキシ樹脂と導電性高分子であるポリエチレンオキシドの混合物であり、エポキシ樹脂は構造支持機能を発揮する一方、ポリエチレンオキシドは電解質全体にわたって細孔のネットワークを生じ、イオン移動を促進している。この際、電極近傍の電解質領域ではポリエチレンオキシドを高濃度として、電極電解質界面におけるイオン移動度を高め、電気化学的性能を促進する。他方、電解質の中央部分は、ポリエチレンオキシド濃度を低くすることにより細孔数を少なくし、充分なイオン移動度を維持しつつも構造支持機能を確保できるように工夫した。

研究チームは実証実験として、開発した構造スーパーキャパシタを用いて船体を作り、太陽電池を搭載したミニチュアボートを作成して、水面上で航行できることを確認した。これは構造用エネルギー貯蔵システムに向けて大きな進歩と言えるが、研究チームは未だやるべきことは多いと説明する。「今後このスーパーキャパシタのエネルギー密度を増大することに注力し、バッテリーと同等程度にする」と、研究チームは語る。

関連情報

New Energy-storing Material Could Also Be Used To Build Electronic Gadgets

 
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バッテリー不要な初の電動自転車「Pi-Pop」フランスの起業家アドリアン・ルリエーヴル氏が開発

https://internetcom.jp/209698/first-battery-free-electric-bicycle-pi-pop-in-france


フランスの起業家アドリアン・ルリエーヴル氏が開発した「Pi-Pop」と呼ばれる電動自転車が、伝統的なバッテリーの代わりにスーパーキャパシタを使用し、バッテリー製造に伴う環境懸念に立ち向かっています。
電動自転車「Pi-Pop」フランスで誕生
画像の出典はすべてPi-Pop公式サイト(pi-pop.fr)

環境に配慮した電動自転車「Pi-Pop」フランスで誕生

フランスの起業家アドリアン・ルリエーヴル氏が開発した「Pi-Pop」と呼ばれる電動自転車が、伝統的なバッテリーの代わりにスーパーキャパシタを使用し、バッテリー製造に伴う環境懸念に立ち向かっています。スーパーキャパシタは、簡単なライドやブレーキ時に充電され、エネルギーを素早く蓄えて放出し、上り坂などの難しいアクションをサポートします。

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環境への配慮と利便性の融合

環境に配慮した電動自転車「Pi-Pop」

ルリエーヴル氏によれば、Pi-Popのスーパーキャパシタは平坦な地面で充電されれば50メートルの標高差を処理でき、これにより約8割のヨーロッパの都市で適しているとのこと。スーパーキャパシタはリチウムバッテリーと異なり、炭素、導電性ポリマー、アルミ箔、およびパルプといった再利用可能な素材で構成され、希少な土地の素材の使用を避けています。20キログラムのPi-Popはシンプルさの象徴であり、環境に優しい選択として注目を集めています。


技術の進化とヨーロッパ市場への挑戦

環境に配慮した電動自転車「Pi-Pop」

Pi-Popは現在“第3世代”のデザインに進化し、フランスのオルレアンで組み立てられています。ルリエーヴル氏は、生産と雇用の地元重視がイノベーション、持続可能性、エネルギー転換にとって不可欠であるとの信念を示しています。

現在、Pi-Popは現在月に100台の自転車を生産しており、将来的には2024年までに月1,000台の生産を目指しています。ルリエーヴル氏はヨーロッパ市場を2025年までにターゲットにし、資金調達の可能性を模索しています。EUは電動自転車および非電動自転車の輸入数が多く、Pi-Popが市場で成長するための重要な機会となる可能性があります。

環境に配慮した電動自転車「Pi-Pop」


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ハイブリッドスーパーキャパシタがUL認証を取得~北米地域での市場開拓を加速~

https://www.nikkan.co.jp/releases/view/158809

(2023/7/11)

カテゴリ:商品サービス

リリース発行企業:武蔵精密工業株式会社

ハイブリッドスーパーキャパシタがUL認証を取得~北米地域での市場開拓を加速~

武蔵精密工業株式会社(本社:愛知県豊橋市、代表取締役社長:大塚浩史、以下ムサシ)のグループ会社で、ハイブリッドスーパーキャパシタ(*1)のリーディングカンパニーである武蔵エナジーソリューションズ株式会社(本社:山梨県北杜市、代表取締役社長:高橋航史、以下武蔵エナジーソリューションズ)は、国際的な第三者試験・認証機関であるUL Solution(*2)から「UL810A」の認証を取得し、北米地域におけるハイブリッドスーパーキャパシタの市場開拓を加速します。



UL Solutionsと協力して、武蔵エナジーソリューションズの下記製品について、科学的裏付けのある第三者認証を取得しました。
・CPP4100SA
・CPP4101SA
・CPQ3300SD
・CPQ3301SD


武蔵エナジーソリューションズは、世界的なデータ量増加に伴うデータセンターの高出力化に対応するUPS用エナジーストレージシステムを開発しています。今回、UL810A認証を取得したハイブリッドスーパーキャパシタの高出力、高寿命な特性を活かすことにより、1MWクラスのUPS用エナジーストレージシステムにおいて、他デバイスを適用した場合と比べ、設置面積の縮小、装置の軽量化に加え、TCO(Total Cost of Ownership)が削減できます。今後、これらのことを通じ、お客様のサステナビリティ向上に貢献するエナジーストレージシステムをお届けしてまいります。


(*1)
リチウムイオンキャパシタ(LIC)を、今後はハイブリッドスーパーキャパシタと表記します。

(*2)UL Solutionsについて
応用安全科学の世界的リーダーであるUL Solutionsは、100カ国以上の顧客にとって安全、セキュリティ、持続可能性の課題を機会に変えています。UL Solutions は、ソフトウェア製品やアドバイザリー製品とともに、テスト、検査、認証サービスを提供し、お客様の製品革新とビジネスの成長をサポートします。


【武蔵エナジーソリューションズについて】
武蔵エナジーソリューションズは、世界に先駆けてハイブリッドスーパーキャパシタの量産を開始したパイオニアです。ハイブリッドスーパーキャパシタは高出力、長寿命、高い安全性などの特徴を有しており、二輪車、四輪車といったモビリティの電動化や再生可能エネルギー活用の促進が求められるカーボンニュートラル社会の実現に向けて、飛躍が期待されるサステナブルなエネルギーデバイスです。

武蔵エナジーソリューションズ Web Site: https://www.musashi-es.co.jp/


【ムサシについて】
武蔵精密工業は四輪/二輪車用向けに、デファレンシャル/トランスミッションギヤ/プラネタリィ/ボールジョイント/カムシャフト等の開発/製造/販売を行っています。二輪車向けトランスミッションは世界シェア約30%と業界トップクラスの占有率を誇ります(ムサシ調べ)。電動、自動運転といった次世代自動車向けパワートレイン、サスペンション、ステアリング等の商品展開を進める一方、先端AI技術開発によるインダストリー4.0の推進、SDGsの幅広い領域での達成貢献に向けたオープンイノベーション展開等、広く新事業の創出・拡大にも注力しています。

Musashi Web Site: http://www.musashi.co.jp/


※ ニュースリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承下さい。


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10月31日(火) AndTech「スーパーキャパシタの最新材料技術/開発動向・応用展開と将来展望」WEBオンライン Zoomセミナー講座を開講予定 日本ケミコン株式会社 石本 修一 氏、武蔵エナジーソリューションズ株式会社 安東 信雄 氏、旭化成株式会社 岡田 宣宏 氏 にご講演をいただきます。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000563.000080053.html

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 株式会社AndTech(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:陶山 正夫、以下 AndTech)は、R&D開発支援向けZoom講座の一環として、昨今高まりを見せるリチウムイオンキャパシタでの課題解決ニーズに応えるべく、第一人者の講師からなる「スーパーキャパシタ 」講座を開講いたします。

リチウムイオンキャパシタの特長と応用事例、将来的な可能性について、又リチウム化合物を用いた新規プレドープ技術ついて解説!
本講座は、2023年10月31日開講を予定いたします。
詳細:https://andtech.co.jp/seminars/1ee53911-9697-6650-8c7d-064fb9a95405


  • Live配信・WEBセミナー講習会 概要


テーマ:スーパーキャパシタの最新材料技術/開発動向・応用展開と将来展望

開催日時:2023年10月31日(火) 13:00-17:15

参 加 費:44,000円(税込) ※ 電子にて資料配布予定

U R L :https://andtech.co.jp/seminars/1ee53911-9697-6650-8c7d-064fb9a95405

WEB配信形式:Zoom(お申し込み後、URLを送付)



  • セミナー講習会内容構成


 ープログラム・講師ー

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第1部 未来社会に向けたスーパーキャパシタの開発動向

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講師 日本ケミコン株式会社 基礎研究センター 先端材料グループ グループ長 石本 修一 氏

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第2部 リチウムイオンキャパシタの特長と応用展開

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講師 武蔵エナジーソリューションズ株式会社 無所属 安東 信雄 氏

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第3部  リチウム化合物を用いたプレドープ技術によるリチウムイオンキャパシタ

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講師 旭化成株式会社 研究・開発本部 蓄エネルギー研究所 蓄電システム開発部 部長 リードエキスパート 岡田 宣宏 氏



  • 本セミナーで学べる知識や解決できる技術課題


リチウムイオンキャパシタの基本的な原理、リチウムイオンキャパシタの特性、特長を理解できます。リチウムイオンキャパシタの用途を把握することができます。

リチウム化合物を用いた新規プレドープ技術

リチウムイオンキャパシタとその材料、設計、解析技術に関する知識

リチウムイオンキャパシタへのリチウムプリドープ適用技術



  • 本セミナーの受講形式


 WEB会議ツール「Zoom」を使ったライブLive配信セミナーとなります。

 詳細は、お申し込み後お伝えいたします。



  • 株式会社AndTechについて

 化学、素材、エレクトロニクス、自動車、エネルギー、医療機器、食品包装、建材など、

 幅広い分野のR&Dを担うクライアントのために情報を提供する研究開発支援サービスを提供しております。

 弊社は一流の講師陣をそろえ、「技術講習会・セミナー」に始まり「講師派遣」「出版」「コンサルタント派遣」

 「市場動向調査」「ビジネスマッチング」「事業開発コンサル」といった様々なサービスを提供しております。

 クライアントの声に耳を傾け、希望する新規事業領域・市場に進出するために効果的な支援を提供しております。

  https://andtech.co.jp/



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電池不要の電動アシスト自転車――スーパーキャパシタで走る「Pi-Pop」

https://engineer.fabcross.jp/archeive/231012_pi-pop.html

スタートアップ企業の仏Pi-Popは、一般的なリチウムイオンバッテリーとは異なる蓄電機能である、「スーパーキャパシタ」を使用した電動アシスト自転車「Pi-Pop」を発売している。現在の製品は、機能更新を重ねた第3世代にあたる。

Pi-Popは、エネルギー回生を利用しており、ペダルを漕いだり、下り坂を惰性で下ったり、ブレーキをかけたりする動作で、スーパーキャパシタに蓄電する。電源から充電する必要はなく、走行中に電動アシストのための電力が充放電されるため、24時間365日利用できる。

スーパーキャパシタの原材料は、カーボン、ポリマー、アルミニウム、セルロースなどの一般的なものだ。リチウムイオンバッテリーのように、レアメタルを必要としない。

一般的に、スーパーキャパシタは、バッテリーに比べて内部抵抗が低い。短時間で充放電できるため、充放電による劣化が少なく、製品寿命が非常に長いとされる。同社のWebサイトでは、その寿命は10~15年と説明されている。

フレーム素材はアルミニウム、重量は21.7kgだ。Aikema Electric Drive Systems AKM100SX のモーター/回生装置は、出力が250W、トルク45Nmで、アシスト機能は、最高で時速25kmに対応する。

Pi-Popは同社のWebサイトで、2450ユーロ(約39万円)で販売されている。

関連情報


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次世代蓄電技術を有するエストニア国Skeleton Technologiesへの追加資金拠出について

https://www.marubeni.com/jp/news/2023/release/00069.html

2023/07/10
丸紅株式会社

丸紅株式会社(以下、「丸紅」)は、ウルトラキャパシタ(*)の開発・製造事業を行うエストニア国Skeleton Technologies Group OÜ(以下、「Skeleton社」)へ、新しい次世代蓄電池「スーパーバッテリー」の量産工場建設のため、2023年6月に追加資金を拠出しました。

Skeleton社は、高出力かつ高速充放電が特長の蓄電デバイスであるウルトラキャパシタを供給する欧州最大のメーカーです。脱炭素社会の実現に向け、あらゆる産業分野で電動化の動きが広がる中、Skeleton社は、シーメンス社、ゼネラル・エレクトリック社、シェル社等、欧米を中心に主要な重電メーカーや自動車メーカー等からなる顧客基盤を拡大するとともに、事業拡大しています。

またSkeleton社は、独自の電極技術や材料を駆使することで、ウルトラキャパシタの特長を活かしつつ蓄電容量を高めた、「スーパーバッテリー」という次世代蓄電池の開発を行っています。既に複数の企業で試用が開始されており、鉱山運搬トラックの完全電動化を目指すシェル社と、大型電動ダンプトラックを開発中である他、再生可能エネルギーの拡大により需要の成長が見込まれる系統用蓄電池や、EV・ハイブリッド車、蓄電池電車、電動船等、様々な用途で顧客から引き合いを受けています。

シェル社と開発中の電動鉱山運搬トラック

ホンダCR-Vハイブリッドレーサー

(左:シェル社と開発中の電動鉱山運搬トラック、右:Skeleton社ウルトラキャパシタが搭載されたホンダCR-Vハイブリッドレーサー(写真:Larry Chen))

「スーパーバッテリー」は、長寿命、安全性、高出力や高速充放電に優位性を有することに加え、製造から廃棄までの製品ライフサイクルにおけるCO2排出量が他の蓄電池対比で少なく、環境負荷が低い画期的な蓄電池です。リチウムイオン電池や鉛蓄電池の代替用途、および新用途の開発ニーズに応えるべく、Skeleton社はスーパーバッテリーの量産工場を建設しており、2024年に稼働予定です。

丸紅は、2021年3月のSkeleton社への出資参画以降、戦略的パートナーとして、日本・韓国を中心としたアジアにおいて販売代理事業を実施する中で、自動車、輸送車両、電力、産業機器等、様々な産業分野にて「スーパーバッテリー」の強いニーズを確認しました。今般、Skeleton社には追加の資金拠出に加えて人材も派遣することで、グローバルでのマーケティング機能の提供等、更なる成長を後押ししていきます。

丸紅は、2022年2月に公表した中期経営戦略「GC2024」にてグリーン戦略を掲げ、「グリーン事業の強化」と「全事業のグリーン化推進」により、グリーンのトップランナーになることを目指しています。今後も、グリーン事業の価値創造を追求するとともに、「スーパーバッテリー」を広く社会に届け、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

(*)電気二重層キャパシタとも呼ばれる。内部抵抗が極めて低いことから、大電流による急速充放電が可能であり、百万サイクルの充放電に耐える長寿命を持ち、安全性の極めて高い蓄電デバイス。

<関連リリース>
2021年3月5日
次世代蓄電技術を有するエストニア国Skeleton Technologiesへの出資について
https://www.marubeni.com/jp/news/2021/release/00021.html

<Skeleton社概要>
会社名:Skeleton Technologies Group OÜ
(スケルトン・テクノロジーズ・グループ)
本社所在地:Sepise tn 7, Tallinn, Harju County 11415, Estonia
設立:2009年
代表者:Taavi Madiberk, Chief Executive Officer
事業内容:蓄電デバイス開発・製造
ホームページ:https://www.skeletontech.com/

以 上


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