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2008/09/18

日立製作所,高速ディーゼル・ハイブリッド鉄道用の大容量Liイオン2次電池システムを試作


http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080917/158138/?ref=ML
2008/09/18 00:02
 日立製作所は2008年9月17日,日立ビークルエナジーと共同で,ディーゼル・ハイブリッド鉄道車両用Liイオン2次電池システムを大容量化する技術を開発したと発表した。これにより,将来,200km/hで走行する高速ディーゼル機関車のハイブリッド化が可能になるという。日立によれば,全世界には10万両以上のディーゼル車が走っているという。原油価格の高騰や地球温暖化問題により,これらのディーゼル車の省エネ化,低CO2排出化のニーズが高まっている。日立は東日本旅客鉄道と共同で,シリーズ方式のディーゼル・ハイブリッド駆動システムを開発し,このシステムを搭載したキハE200型気動車が,2007年7月より小海線で量産先行車両として営業運行している(関連記事)。今回開発したシステムは,このキハE200型のシステムをベースに,Liイオン2次電池の搭載量を増やしたもの。多数の電池の性能を監視・制御するコントローラ回路の性能向上や,電池モジュールの冷却性能の向上などにより実現した。Liイオン2次電池自体はキハE200型と同じものである。ディーゼル・ハイブリッド車両用蓄電システムでは,多数の電池(セル)を直列および並列に接続するが,直列数の増加による高電圧化にコントローラをどう対応させるのかが課題だった。日立は,各セルを監視するコントローラと,それらを集中管理する上位コントローラの間に,直列接続のセルだけを監視する直列コントローラを配置して,上位コントローラの負荷を軽減した。また,コントローラを複数の基板で構成し,隣接する基板との間だけで通信をする構造にして,各基板が分担する絶縁電圧を低減した(関連記事)。コントローラのLSIは従来と同等のものを使っている。これらの技術により,1500Vクラスの電圧と最大300kWhの容量を持つ蓄電池システムが実現可能となった(小海線のキハE200型の電池容量は15.2kWh)。日本ではあまり市場がないが,ヨーロッパや新興国などで走っている高速ディーゼル機関車などを代替するディーゼル・ハイブリッド車両に対応できる仕様としている。ディーゼル・ハイブリッド化によって,約10~20%の燃費向上が図れる上に,ディーゼル・エンジンを最適回転数で運転できるため,PM(粒子状物質)やNOxの排出も少ない。また,発進時にはモーターだけで駆動するので,騒音が少ないというメリットもある。日立は試作品を,2008年9月23日からドイツのベルリンメッセで開催される鉄道技術の展示会「InnoTrans 2008」に出展する。田島 進=主任編集委員

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