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2013/04/23

太陽誘電、静電容量270Fシリンダ型リチウムイオンキャパシタの量産開始

http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=335546&lindID=1 ―当社従来品から静電容量を35%向上、長寿命なバックアップ用電源を実現―  太陽誘電株式会社(代表取締役社長:綿貫 英治、本社:東京都台東区)は、シリンダ型リチウムイオンキャパシタ(注1)のラインアップを追加し、静電容量(注2)270Fの「LIC2540R 3R8277」を商品化します。  リチウムイオンキャパシタは、高い体積エネルギー密度(注3)かつ長寿命を特長とするエネルギーデバイスです。今回の新商品は、内部構造を最適化することで当社従来品と比較して静電容量を35%向上させたスーパーハイエンド商品です。スマートグリッドを構成する集中検針システムやスマートメーター(注4)本体、再生可能エネルギーを利用した分散型電源のバックアップ用電源などに使用されます。  この商品は、2013年4月より、子会社の太陽誘電エナジーデバイス株式会社(代表取締役社長:鈴木正彦、長野県上田市)にて量産を開始します。シリンダ型リチウムイオンキャパシタ全体で月産10万個体制を構築します。サンプル価格は5,000円です。  スマートグリッドとは、リアルタイムに電力需給などを把握し、停電防止や送電調整など多様な電力制御、再生可能エネルギーの活用などを行う次世代の送配電網です。そのような電力制御を可能とするためには、通信機能を搭載した集中検針システムやスマートメーターなどの機器を使用し、送配電システム全体の双方向性を確保する必要があります。  そうした集中検針システムやスマートメーターなどの機器では、無線通信時における大きな電流の供給やリアルタイムクロック機能を搭載することが必要とされるため、従来の製品よりも静電容量が大きく、長寿命のバックアップ電源が求められています。また、送配電網のない遠隔地や停電時の電源として太陽光や風力などの再生可能エネルギーを活用した分散型電源にも、動作の安定化のために大容量かつ長寿命のバックアップ電源が必要となっています。  そのような用途に、高い体積エネルギー密度かつ長寿命、高耐圧という特長をもつシリンダ型リチウムイオンキャパシタの採用が進んでいます。  太陽誘電では、静電容量を大容量化するため、シリンダ型リチウムイオンキャパシタの内部構造を最適化し、当社従来品と比較して静電容量を35%向上させることに成功しました。今後も、小型化、大容量化などシリンダ型のラインアップ拡充をめざすとともに、市場のニーズを的確に捉えたリチウムイオンキャパシタの開発を行い、エネルギーデバイス分野における取り組みをより加速、強化していきます。 ■用途  集中検針システム、スマートメーター、再生可能エネルギーを利用した分散型電源のバックアップ用電 源など。  今回商品化したシリンダ型リチウムイオンキャパシタの特性は以下の通りです  形名         :LIC2540R 3R8277  最大使用電圧   :3.8V  下限電圧      :2.2V  公称静電容量   :270F  内部抵抗      :50mΩ  使用温度範囲   :-25~60℃  寸法/φD(mm)  :25.0±0.5  寸法/L(mm)   :40.0±2.0 ■用語解説  (注1)リチウムイオンキャパシタ   電気二重層キャパシタとリチウムイオン二次電池の特徴を併せ持つキャパシタ。高電圧で10万回を超える充放電回数、高い体積エネルギー密度に加え、低い環境負荷性能を併せ持つ。  (注2)静電容量、F(ファラッド)   コンデンサなどの代表的な電気特性であり、どれだけ電気を蓄えられるかを表す値。F(ファラッド)は静電容量の単位を表す。  (注3)体積エネルギー密度   単位体積あたりに蓄えることができる電気エネルギーのこと。コンデンサやキャパシタの電気エネルギーは静電容量と使用電圧の二乗に比例するため、大容量で高耐圧のリチウムイオンキャパシタは高いエネルギー密度をもつ。  (注4)集中検針システムやスマートメーター   スマートグリッドと呼ばれる次世代送配電網の構築に必要なメーターや検針システムのこと。電力の使用状況をより詳細に把握したり、再生可能エネルギーを利用したりするために必要な通信機能やリアルタイムクロック機能を搭載する。 残りの本文です。

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