http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/special/20090309/1024424/
2009年05月12日 日欧の自動車メーカーと行政が、本気で電気自動車(EV)の普及を目指し始めた。これまでも幾度となく話題になってきたが、自動車業界全般に、電池性能やインフラ、コストなどといった課題をクリアしようとする意欲は弱く、「燃料電池が最終目標」(自動車メーカー)と公言する関係者は多かった。
それが、ここにきて180度の方針転換をしたように見える。ダイムラー、フォルクスワーゲンはともに、CO2削減のためには電気駆動が重要になるという方針を明らかにしており、EU域内でEVの実証テストを開始している。ルノーと日産は、米国のベンチャー企業、PBP(プロジェクト・ベター・プレイス)にEVを供給する。PBPはイスラエルやデンマークで、携帯電話の通話料のように、EVで走った分の電気代を使用料として徴収する新しい自動車ビジネスを立ち上げる。
EU域内で突然、EV開発が活発化したのは、自動車メーカーに対するCO2規制が原因だ。新たな規制では、2012年までに走行距離当たりのCO2排出量を企業平均で120g/km、2020年までに90g/kmにすることを義務づけており、未達成の場合は1g超ごとに初年度は20ユーロ、その後は段階的に95ユーロまで上がっていく罰金を科す。これを販売台数に掛けるので未達メーカーの罰金は莫大な額になる。一方、EVはCO2排出量ゼロにカウントできるため、平均値を下げる絶大な効果があるのだ。
ダイムラーは「Bクラス」「スマート」をEVに改造し、ベルリンで実証実験を行う。発表時にはメルケル独首相も出席した(画像クリックで拡大)
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