2011/03/03 21:33狩集 浩志=日経エレクトロニクス 次代の製品開発の技術課題を解決する加工技術
FDKが展示したHEV向けLiイオン・キャパシタ・モジュール
[クリックすると拡大した画像が開きます] FDKは,「第2回 国際二次電池展」(2011年3月2~4日,東京ビッグサイト)にハイブリッド車(HEV)向けLiイオン・キャパシタ・モジュールを参考出品した。10万回以上の充放電サイクル特性を備えるほか,大電流(高レート)での充放電時でも電圧で充放電状態を把握できることから,HEVに向くとする。
FDKによれば,モジュール1個で現状のマイルド・ハイブリッド車,モジュール2個で現状のストロング・ハイブリッド車を駆動できるとする。展示したモジュールは,外形寸法が400mm×400mm×90mm,容積が約14.4L,重さが25kgである。保護回路とセルの均等化回路を内蔵している。容量は240Whで,充放電の電圧範囲は144~72V。モジュールにはセルは36個のセルを搭載している。セルの静電容量は4000F。充放電の電圧範囲は3.8~2.2Vとなる。
現状のHEVでは,Ni水素2次電池やLiイオン2次電池を用いるが,電池が劣化しないように放電深度を40%程度に抑えている。そのため,実際の車両には,実使用量の2倍以上の容量の電池を搭載している。例えば,ホンダの「インサイト」には580WhのNi水素電池を搭載しているが,実使用量は232Wh程度となる。
これに対して,Liイオン・キャパシタを用いると,100%の放電深度で利用できることから,実使用量分のキャパシタを搭載すれば済む。さらに,実使用量が同じとなる容量を搭載した場合,Liイオン・キャパシタはNi水素2次電池やLiイオン2次電池よりも出力特性に優れるとしている。
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