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2008/12/09

自動車パワートレインの電動化の動きが本格化


http://e2a.jp/trend/081120.shtml
自動車メーカー各社の電動パワートレイン戦略
第1回
CO2規制強化を背景に存在感を増す 電動車両のエネルギー・環境性能

図1:全世界自動車保有台数予測
(出典:トヨタ環境フォーラム資料)
 自動車保有台数が世界的に増加するなかで、CO2排出量に対する世界的な規制強化が進んでいる。1985年に5億台であった自動車保有台数は、2005年には9億台にまで増加、2020年には15億台にまで達すると見込まれている(図1)。

 CO2排出量に対する規制強化の例としては、2008年7月に開催された主要国首脳会議(洞爺湖サミット)の議長統括が記憶に新しい。洞爺湖サミットでは、2050年までに世界全体の(温室効果ガスの)排出量の少なくとも50%の削減を達成する目標というビジョンを、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)のすべての締約国と共有するとの合意に到っている


図2:パワートレイン方式別1km走行当たり
のCO2排出量比較
(出典:JHFC「総合効率検討結果」)
 この背景には、現状の内燃機関自動車が、そのままの形で世界中に普及していくことは、地球環境に大きなインパクトを及ぼすことにも繋がるという危機感がある。昨今、環境問題問題への対策なくして、自動車産業の未来はないといっても過言ではない状況になりつつある。このような理由から、自動車パワートレインの電動化の動きが本格化している。

 電動車両は、内燃機関車両に比べ、CO2削減のポテンシャル、再生可能エネルギーの利用可能性といったエネルギー・環境性能に優れており、CO2排出規制等対応への有力な手段となりうる。1km走行当たりのCO2総排出量を比較した場合、ガソリン車の CO2総排出量が193g/km、ディーゼル車のCO2総排出量が146g/kmであるのに対し、HEVのCO2総排出量は、ガソリンHEVで123g/km、ディーゼルHEVで89.4g/kmとなっており、EVのCO2総排出量は49.0g/kmとなっている(図2)。


図3:PHEVとHEVのCO2排出量比較
(出典:トヨタ環境フォーラム資料)
 トヨタの試算によれば、25km走行時(13kmEV走行)のCO2排出量は、トヨタ プリウスを1とした場合、PHEVでは、米国では0.96、日本では0.87、フランスでは0.58となっている(図3)。

 この違いは、各国の電力ミックスの影響に基づく。電力ミックスの違いによって、電動車両のCO2削減効果は異なる。電動車両においては、発電時のCO2排出量がゼロである太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギーとの組み合わせによって、更なるCO2削減効果が期待できる。


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