図1 「F3DM」の外観
2008/12/16 16:11
中国BYD Auto社は,家庭用電源から充電が可能なプラグイン・ハイブリッド車「F3DM」を発売したと2008年12月15日に発表した(図1)。価格は14万9800元(日本円で約202万円)。まずは官公庁や企業向けに販売する計画で,中国紙の報道によれば,中国建設銀行と深セン市などに数十台を納車したとする。
F3DMは,排気量1Lの3気筒エンジン「371QA」(出力50kW)に,2個のモータ,16kWhのLiイオン2次電池を組み合わせた(図2)。車体寸法は,全長4533mm×全幅1705mm×全高1520mmで,重さが1560kg。最高速度は150km/h以上とする。エンジンを使用せずにモータだけで走行する,いわゆるEV走行が可能で,1回の充電で50km/hの定地走行で100km,15項目の走行パターンを想定した「15モード」で80kmほど走行できる。
搭載する2個のモータの出力は,それぞれ50kWと25kW。EV走行時には50kWのモータのみで駆動し,加速時などにはエンジンからの出力に加えて25kWのモータを駆動する(図3)。そのため,最大出力は125kWとなるもよう。制動時には50kWのモータで電力を回生し,Liイオン2次電池を充電する。Liイオン2次電池は正極材料にリン酸鉄を用いた,いわゆる鉄系のLiイオン2次電池を搭載している。
狩集 浩志=日経エレクトロニクス
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