2次電池の電池容量は、次世代携帯電話機で必要とされる消費電力に追いついていない。2009年4月7日、このような状況を示す調査レポートが発表された。
市場調査会社である米Strategy Analytics社のレポートによると、携帯電話機向け2次電池は、過去3年間にわたって毎年たった4%ずつしか容量が増えておらず、不十分であるという。対照的に、電力を最も多く消費するウェブ・ブラウジングやナビゲーション、ソーシャル・ネットワーキング用のアプリケーション・ソフトウエアは、現在電池容量の9%しか使っていないが、2014年までに30%使用するようになるという。
そのため、2009年から2015年までの間に、平均充電間隔が年4.8%ずつ短くなっていくと予測されている。スマートホンでは、充電しなくても利用できる日数が、2008年の3.2日から、2015年には2.48日に減少するものと予測している。
大容量キャパシタを搭載すれば急速充電が可能になり、より頻繁に充電をしなければならないことから生じるユーザーの負担を和らげることはできるかもしれないという。ただし、携帯電話機で利用できる容量自体は増えない。また、バイステイブル液晶(双安定ねじれネマティック液晶)ディスプレイなどの新技術を使うことで、消費電力の増加をいくぶん抑えられるかもしれない、という。
このレポート「Cell Phone Energy Gap: Desperately Seeking Solutions(携帯電話機におけるエネルギ・ギャップ:解決策を求めて)」は、ウェブサイトから入手でき、スマートホンやスマートホンに比べると機能が限定されるものの多機能な携帯電話機であるフィーチャ・フォン、および基本的な機能のみを備える携帯電話機について、2次電池の容量が分析されている。さらに現在のLiイオン2次電池に代わって、将来的に銀亜鉛2次電池と固体高分子形燃料電池が用いられる可能性が最も高いと予測している。
http://eetimes.jp/article/22961/
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