http://wiredvision.jp/news/200810/2008100320.html
2008年10月 3日
世界有数のオートバイ・メーカーである本田技研工業が、ガソリンと電気を動力源とするハイブリッド二輪車を開発中だ。
近日発売予定のハイブリッド四輪車『インサイト』の新型モデル(日本語版記事)とよく似たハイブリッド式ドライブトレーンを採用しており、2年以内に発売される可能性もあるという。
米Zero Motorycles社や米Brammo社などの新興企業は以前から電動オートバイを提供しているが、大手メーカーはこれまでハイブリッド二輪車の開発には及び腰だった。ひろく一般向けに販売するバイクにおいては技術的な問題が大きすぎるとの判断からだ。
だが、毎日新聞の記事によると、本田技研工業は、コストを抑えながら二輪車へのハイブリッド式ドライブトレーン搭載を実現する方法を見つけたと話しているらしい。
本田技研工業は、電気エンジンを小型化してバイクの狭いフレーム内に収めることができると考えているだけでなく、早ければ2011年にも、ガソリンをまったく使用しない[50-125ccの]電動二輪車を提供する計画を立てているという。
毎日新聞の記事には詳細はあまり書かれていないが、本田技研工業は排気量200cc〜1000ccクラスのバイクでハイブリッド二輪車を提供する予定であり、ガソリンと電気を併用するハイブリッド式ドライブトレーンによって燃費は50%向上する見通しだという。また、ハイブリッド四輪車と部品を共通化することで、生産コストを削減するという。
途方もない計画に思えるかもしれないが、実はそれほど無茶な発想ではない。本田技研工業とヤマハ発動機の2社は、現在電動二輪車の開発に取り組んでいる。
本田技研工業では、高性能のリチウムイオン電池を採用し、一度の充電で最大約100キロメートル走れるようにする計画だ。100キロメートルでは、一日中ツーリングしたり、カーブの多い渓谷を走ったりするには足りないが、街中の通勤用には十分な距離だ。
史上最高の販売台数を誇る『スーパーカブ』(日本語版記事)のような二輪車で、ガソリンエンジンの代わりに電気モーターを搭載するのは、実に簡単なことに思える。また、ヤマハも2010年までに電動バイクを発売する予定だ。
本田技研工業がハイブリッド二輪車の技術的な面に関してどういう方針をとるのかは興味深い点だ。インサイトのように燃費の最大化を目指すのだろうか? それとも、独Mercedes-Benz社や独BMW社が大型高級車の『S 400 BlueHybrid』や『7-Series Active Hybrid』で進めているように、燃費を改善するのではなく、電気モーターのトルクを利用して加速性を向上させるのだろうか?
そして、スポーツバイクの定番『Interceptor』(上の写真、日本名はVFR)についても、ハイブリッド・モデルは登場するのだろうか?
[日本語版:ガリレオ-矢倉美登里/長谷 睦]
WIRED NEWS 原文(English)
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