図8◎ルーフとヘッドランプの間に太陽電池を搭載する。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/EVENT/20081006/159234/
2008/10/06 16:25
イタリアPininfarina社とフランスBollore社は、パリモーターショー2008(Paris Mondial de l'Automobile 2008、一般公開日:2008年10月4~19日)で、スーパーキャパシタとLi金属ポリマ(LMP)2次電池を搭載した電気自動車(EV)「B0(ビーゼロ)」を発表した。4人乗り・4ドアのハッチバック車で、試作車ではなく2009年末から生産を開始する量産モデルという。
LMP2次電池は、Bollore社の子会社であるBatScap社が開発したもので、負極に金属Liを、正極にバナジウム酸化物と炭素、高分子からなる樹脂複合材を使う。LMP2次電池は、現在のLiイオン2次電池より前から存在していた。ただし、LMPからデンドライトが発生し、短絡するという問題があってLiイオン2次電池にとって代わられていた。Liイオン2次電池より充電量は大きくとれるため、この問題さえ解決すれば有望な電池といえる。
電池は重さ300kgで、床面いっぱいに敷き詰める。電池容量がが30kWh。電圧は300~435Vで通常電圧が410V、最高出力は45kW。外気温が-20~+60℃、内部温度が60~80℃で作動する。およそ20万kmまでメンテナンスがいらない。2次電池は家庭用電源から数時間で充電できるほか、ルーフとフロントフードの一部に搭載した太陽電池で発電した電力でも充電できる。
スーパーキャパシタは、減速時のエネルギを回生し、加速時にエネルギを放出する。LMP2次電池とスーパーキャパシタを組み合わせることにより、最高速度は130km/h、航続距離は250kmとなる。停止状態から60km/hまで6.3秒で加速する。
そのほか、ボディや2次電池、内装材は全てリサイクルもしくは再利用が可能な材料を使用している。
車両デザインはPininfarina社が手掛け、イタリアのトリノにある両社の合弁生産会社で生産する。搭載するLMP2次電池とスーパーキャパシタは、フランスQuimperとカナダのモントリオールにあるBollore社の工場で製造する。
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