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2008/11/08

BMW社、MINIの電気自動車を米国で500台限定リース販売


http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20081020/159826/
2008/10/20 18:35
 ドイツBMW社は、MINIブランドの電気自動車「MINI E」を開発し、米国でリース販売すると発表した。2人乗りで、後席部分には家庭用電源から2時間半で充電可能なLiイオン2次電池を搭載する。2008年ロサンゼルスモーターショー(Los Angeles Auto Show 2008、一般公開日:2008年11月21~30日)で公開する予定。

 今回のリース販売は環境対応車の量産を目指す「Project i」の一環で、まず500台をカリフォルニア州、ニューヨーク州、ニュージャージー州の3州のみで試験導入する。ユーザーは日常での使用状況や走行データなどを同社に提供する。今回のリース販売は米国のみだが、欧州での導入も検討中という。

 家庭用電源を使う専用充電器を設置するため、鍵の閉まるガレージなどを持つ一般ユーザーや企業が販売対象となる。リース契約は1年更新。毎月のリース料で消耗品の交換とメンテナンスを含む技術サービスを受けられるほか、走行距離が3000マイル(約4827km)に達したとき、もしくは6カ月を経過したときに、電気自動車の高圧電池を扱える専門の技術者による点検を受ける。他の車両との比較テストを実施するため、リース終了時には車両を返還しなければならない。

 搭載するLiイオン2次電池は、5088個のセルを48個のモジュールとし、3個のバッテリパックにまとめ、直流380Vでモータに電力を供給する。電気容量は35kWhだが、電池の消耗を抑えるため、充電できるのは80%の28kWhまで。

 モータは、出力が150kW(204PS)、最大トルクが220N・mで前輪を駆動する。最高速度はリミッタ付きで152km/h。停止状態から100km/hまで8.5秒で加速する。航続距離は240km以上という。アクセルペダルから足を離すとすぐにモータはジェネレータに変わり、減速時のエネルギを回生して2次電池に戻す。都市部での走行において、全減速力の75%はブレーキペダルを踏むことなく減速でき、効率的なエネルギ回生により航続距離が最大20%延びるという。

 MINI Eの車両質量は1465kg。前後の質量配分をほぼ均等とし、サスペンションを質量配分に合わせて調整している。その質量配分に合わせた横滑り防止装置「DSC(Dynamic Stability Control)」、電気でポンプに加圧する新開発のブレーキシステム、量産しているMINIと同じ電動パワーステアリングシステムを採用した。

 500台のMINI Eの生産は2008年末から開始する。市販しているMINIモデルを生産している英国のOxford工場とパワートレーンと2次電池以外を組み立ててから、ドイツのMunich工場内にある特別な設備を備えた製造施設で、Liイオン2次電池やモータ、変速機などの駆動システムを組み込む。



櫛谷 さえ子=日経Automotive Technology

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