2008/06/26 17:37
米エネルギ省Energy Information Administration (EIA)は2008年6月25日,2030年までの世界のエネルギ消費量や二酸化炭素(CO2)排出量の見通しをまとめた『International Energy Outlook 2008』を公表した(発表資料)。2005年と比較した2050年の世界のエネルギ消費量とCO2排出量はともに51%増になると予測している。2005年の世界のエネルギ消費量は487×1018Jだが,基本シナリオでは2030年には733×1018Jに増加すると予測。特に発展途上国(非経済協力開発機構国=非OECD国)の増加が大きく,増加分の約8割を占める。2030年までは,エネルギの主役は化石燃料と見ており,エネルギ消費量の増加に伴ってCO2排出量も増え,2005年の281億tから2030年には423億tに達するという。地球温暖化対策の議論では,2020年から2030年に温室効果ガス排出量を増加から減少に転じさせ,2050年に現状の半分にする目標が議論されている。だが,今回の基本シナリオでは2030年までほぼ一本調子でエネルギ消費量とCO2排出量が増加すると予測している。ちなみに京都議定書の基準年である1990年のCO2排出量は212億tなので,2030年の予測排出量である423億tは1990年の約2倍に相当する。 高田 憲一=日経ものづくり
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