図1 展示したLiイオン2次電池セル
NECは「AT International 2008」(7月23~25日,幕張メッセ)において,オートモーティブ・エナジー・サプライ(AESC)製の電気自動車向けLiイオン2次電池のセルを披露した(図1)。AESCはNECとNECトーキン,日産自動車が出資した,車載用Liイオン2次電池の製造を手掛ける合弁会社である。今回展示したのは電気自動車向けに開発している高容量型の「L3-10」で,正極材料はマンガン酸リチウム(LiMn2O4)をベースにNiを混ぜている。電流容量は13Ah。質量当たりのエネルギー密度は89Wh/kg,体積当たりのエネルギー密度は171Wh/Lである。外形寸法は251mm×144.2mm×9.2mmで重さが527g。出力特性は,50%のSOC(充電状態)で10秒出力した場合で2060W/kgである。AESCではこのほか,ハイブリッド車向けに高出力型の「L3-3」を開発している。L3-3は電流容量3.7Ahで電圧が3.6V。質量当たりのエネルギー密度は63Wh/kg,体積当たりのエネルギー密度は142Wh/Lである。外形寸法は251mm×144.2mm×3.4mmで重さが210g。出力特性は,50%のSOCで10秒出力した場合に2250W/kgを達成している。狩集 浩志=日経エレクトロニクス
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